

若手の注目株・コント師「金の国」が語る予選前の「嫌な気持ち」
2022 M-1,KOCへの道:「金の国」【前編】
昨年、突如として頭角を現したお笑いコンビ・金の国の渡部おにぎりと桃沢健輔。彼らは「ツギクル芸人グランプリ2021」、「マイナビLaughter Night グランドチャンピオン大会」と立て続けに優勝を果たし、一気に若手の注目株となった。
そんな二人の目の前に立ちはだかる壁が、コント師の頂上決戦「キングオブコント」だ。大会の苦い思い出、ライバル視しているコント師、予選を前にライブ数を減らそうと考える理由など、今年のキングオブコントに対するコンビの“本音”を聞いた。

「ウケたぞ」と思ったら…
――昨年から賞レースで結果を出して、バラエティーでも活躍されています。今年は「キングオブコント」で結果を残したい、という気持ちが増したんじゃないですか?
渡部:一応、去年は「ツギクル芸人グランプリ」と「マイナビLaughter Night」のグランドチャンピオン大会で優勝させてもらって。けっこう周りの人からも「次はキングオブコントだな」みたいに言われるんですけど、僕らってキングオブコントにあんまりいい思い出がないんですよ(苦笑)。
桃沢:もちろん「キングオブコントで評価されたい」って気持ちはあるんですけど、「絶対優勝するぞ」みたいなのはプレッシャーがすご過ぎて考えられないですね。もちろん2分ネタと5分ネタが必要になるんで、常に意識しながらネタを作ることにはなりますけど。あんまり考え過ぎると、本当に嫌になってきちゃうので。
――M-1グランプリに長年エントリーしている漫才師は、予選が始まる時期に独特な「嫌な気持ち」になるそうです。キングオブコントでもそういう感じはありますか?
渡部:たぶん、同じような感覚なんじゃないですかね。
桃沢:キングオブコントって1回戦から2回戦に上がる倍率が一番高いんですよね。M-1グランプリは1、2、3回戦、準々決勝なんですけど、キングオブコントは1、2回戦、準々決勝なので、最初にふるいにかけられる。
養成所の時と1年目は2回戦までいけたんです。けど、2、 3、4年目と1回戦で落ちてるから、本当にいいイメージがないというか、考えるほど嫌になってくる(苦笑)。とくに5年目の去年はだいぶそう思っちゃいましたね。「ウケたぞ」と思ったら落とされて、何とか追加合格して。その後、コロナで準々決勝が動画審査になって、やっぱりダメだったっていう。