

銀座のカプセルタワー 黒川紀章の有名建築 「お湯が出ない!」で解体騒動
銀座の一等地に「一室10平方メートルで300万円」のカプセルタワー

それぞれのカプセルが老朽化したら取り替え、タワーは250年間使えるようにするというのが設計の際の思想だった。が、実際に取り替えが行われたことはない
Photo:中村和彦

保存を求める住人。週末のみ生活をしており、部屋をイベントなどに貸し出すことも
「一部の雨漏りがひどく、サビの混ざった水が天井から垂れてくるようになりました。アスベストが使われているという話も出た」(タワーのかつての住人)
造りつけの机、ベッド、ユニットバス、冷蔵庫などを詰め込んだ広さ10平方メートルの「カプセル」140個をボルトで固定し、タワーとして一体化したビルが、東京・銀座にある。建築家、故・黒川紀章氏の作で、建築の常識を破った世界的に有名な「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」(’72年竣工)だ。