

連載 斉藤和巳の「エース脳」マウンドから見たドラマの裏側 第78回 速球派投手が陥る「回転数神話」のワナ

ダルビッシュは深く沈み込むフォームなのでリリースポイントが打者に近く、そのぶん、球威が増す
今季、プロ野球界で大きな話題となったのがレーダー弾道測定器の「トラックマン」です。投手ならボールの回転数や角度やリリースポイントの位置、打者なら打球速度や角度などが数値化できるというもので、すでに7球団が本拠地に設置済み。オールスターのテレビ中継では、ボールの伸びを表すとされる指標「SPV」(回転数を球速で割った数値)が紹介されるなど、新たな野球の見方として脚光を浴びました。