

原発賠償金サギ事件に加担、小名浜スナック20軒の悲しい事情
放射能で故郷を汚染され、仕事を奪われ、最後は犯罪に巻き込まれた

小名浜のスナック街。以前は漁師町として栄えていたが、原発事故以降、客足はぱったりと途絶えたという
「正直、悪いことをしているという感覚はまったくありませんでした。詐欺に協力した人は、みんな同じだったと思いますよ。『私たちだって賠償金をもらう権利はある』。そう思っていたからこそ、安易に加担してしまったんです」
福島第一原発から南へ60㎞。いわき市小名浜でスナックを経営する女性は、うつむきながらそう語った。