

池袋:消滅可能性都市、時代遅れから「流行発信源」へ転生のワケ
2014年ショックで開発に奮起。アニメ・ゲーム・コスプレの聖地の最新事情

11月1日に一部施設が先行オープンしたハレザ池袋。旧豊島区役所と旧豊島公会堂の跡地で、区民センターや区民ホールといった公共部分とショッピングモールなど民間部分が共存する
「池袋が大規模な再開発を進めるきっかけとなったのは、『2014年ショック』でした。同年、日本創成会議によって、豊島区は『2040年に消滅の可能性がある都市』と認定されてしまったのです。東京23区の中では唯一の認定です。私自身、池袋の近くに住んで毎日のようにこの街を見ていたので、そんなはずはない、と驚きました。しかしこの調査結果を契機に行政も地元も奮起したのは確かです。区役所移転や劇場、公園の開設など思い切った開発が始まりました」
こう話すのは、九州新幹線や豪華列車「ななつ星」のデザインを手がけたことで知られる水戸岡鋭治氏である。
’19年11月、従来の中心部から外れた位置にある旧豊島公会堂跡に官民複合施設「ハレザ池袋」がプレオープンした。この施設は「東アジア文化都市」事業に名乗りを挙げた豊島区が主導し、文化交流のランドマークとして建設したものだ。