

感染しても症状ナシ!? 新型コロナウイルス感染者は身近にいる
ウイルスの変異で大流行の恐れ。春までに一度終息する見通しも、東京五輪で感染拡大の危険が

春節直前の1月24日、上海から羽田行きの便に乗ってきた中国人観光客たち。9割以上がマスクを着用していた
外務省医務官としてSARS(重症急性呼吸器症候群)に対処した経験を持つ関西福祉大学教授の勝田吉彰氏が話す。
「今回の新型コロナウイルスについて我々が危惧しているのは、一人で10人以上に感染を拡げてしまう『スーパースプレッダー』の出現です。’03年のSARS大流行の際にも、その存在が複数確認されています。なぜスーパースプレッダーが出現するのか、そのメカニズムはまだ解明できていませんが、’15年には韓国でMERS(中東呼吸器症候群)が大流行した原因にもなりました。危機管理の原則として、今回もスーパースプレッダーが出るという最悪のケースを前提に対応する必要があります」