

構想6年半「旧石器時代の丸木舟」で3万年前の航海に大成功!
人類進化学者・海部陽介 国立科学博物館・人類史研究グループ長
太古の大航海を再現するプロジェクトが成功した。計画を立案したリーダーの情熱を追う

与那国島を目指して丸木舟を漕ぐ「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」の漕ぎ手たち。先端についている3D VRカメラで撮影された映像は、国立科学博物館「シアター36○」で今後公開予定
「遺跡から出てきた石器や骨といった物的証拠を精査し、太古の人類の生態を解明していくのが人類学研究の王道です。僕も人骨に興味があって、長い間研究してきました。すると『彼らはどうやって日本にやってきたんだろう?』という疑問が湧いてきた。でも骨を見ていても何も答えてくれない。このやり方ではいつまでたってもワカラン! と思ったんです」