

ペースメーカーをつけた77歳の乗務員「運転手失神」で暴走したタクシーの衝撃映像

「危ない! 危ない!」
5月17日午後6時31分、薄暮の伊丹空港(兵庫県)のロータリーに並んでいたタクシーの一台が、奇妙な挙動を示していた。車列から斜めに逸れて停車したり、前後に急発進したりを繰り返したのだ。不審に思った3人のタクシー運転手が近寄り、運転席を覗き込む。その直後、タクシーはバックで急発進、周囲の運転手を蹴散らすようにアクセル全開でロータリーを大きく2回旋回し、停車中の別のタクシーに激しく衝突した。
本誌が入手した約15秒の衝撃映像には、事故の瞬間が映っていた。
「タイヤが軋(きし)んで煙を上げ、メチャクチャ怖かった」(現場を目撃した運転手)
この映像は、後方で客待ちをしていたタクシーのドライブレコーダーに残されていたものだ。事故の記録や防犯のために、ほぼタクシー全車にドライブレコーダーと呼ばれる記録型カメラが搭載されている。それにしても、いったいなぜこんな事故が起きたのか。