

京都を走るちょんまげタクシー に外国人客は「サムライ!」
フランス人の妻が出勤前に鬢付け油で結い上げる

「将来は袴を着けてもっとサムライに近づきたい」と立身出世を誓う久江さん。まずはちょんまげに磨きをかける
「もう! お父ちゃんのアタマを結うのは本当に大変よ! 鬢(びん)付け油で、手がベッタベタになるからね!」
ドッカと座った夫の髪を持ち上げ、フランス語で愚痴をこぼしながらちょんまげを結う外国人妻。コントのようなこの光景は、「洛南タクシー」(京都)の運転手、久江達雄さん(33)宅で出勤前に必ず行われる朝の儀式である。いま京都の街で密かに話題になっているのが、久江さんが運転する「ちょんまげタクシー」だ。