

澤穂希とワンバック 知られざる友情物語
二人を見守ってきた人々が、いま初めて明かす

7月6日、W杯決勝の後半34分。アメリカサポーターの大歓声で迎えられたワンバック(右)と、そっとタッチを交わす澤(左)
澤穂希(36)の6度目にして、自身で「最後」と位置づけたW杯が終わった。4点ビハインドの前半33分からの出場だったが、全力で相手の攻撃の芽を潰(つぶ)し、後半7分にはオウンゴールを誘うなど輝きを見せた。だが、その最後の舞台で、テレビカメラに映らなかった一幕がある。後半34分、ピッチに入ったアメリカ代表のアビー・ワンバック(35)に澤が近づき、そっと互いの右手でタッチを交わしたのだ。