

「旬な人」に密着【第3回】内田樹(思想家)
「人や国が生き延びるための方法を考えてみましょう」
「合気道」から「聖地巡礼」「SEALDsデモ」まで、
その活動は縦横無尽

内田さんのさまざまな活動の拠点になっている、神戸市・住吉の「凱風館(がいふうかん)」の玄関先で。看板の文字は「説文解字(せつもんかいじ)(中国最古の漢字字書)」に描かれた象形文字をベースに、「『オバQ』の意匠などをまぶして作った」という内田さんのオリジナル
思想家の内田樹(たつる)さん(64)は、合気道七段の武道家でもある。
取材で訪れた早朝、彼が主宰する道場「合気道凱風館(がいふうかん)」(神戸市・住吉)に40人ほどの門下生が集まった。女性が半数以上を占める。
6時半きっかりに内田さんが姿を現す。すると道場は一瞬にして静まりかえり、門下生がささっ、ささっと動いて正座で並ぶ。そして内田師範に正対(せいたい)して座礼。週2回行われる朝稽古の始まりだ。