

10.5日スタート マイナンバー制度でわれわれの生活はこう変わる
どこが便利になり、何がどう国民を追い込み、泣かせるのか

’14年に内閣府の外局「特定個人情報保護委員会」が発足し、マイナンバー制度開始に向けて動き出した。写真は堀部政男委員長(左)と甘利明内閣府特命相
「マイナンバー制度は、’60年代末に持ち上がった『国民総背番号』構想からの流れのなかにあります。当時は戦争経験者がまだたくさんいました。戦争時に使用された『兵籍簿』という軍隊の番号制を想起させることなどもあり、社会からの強い反発を受け、実現しませんでした。しかし、政府はどうしても総背番号制をやりたくて、手を替え品を替え、様々な制度を打ち出してきた。大蔵省のグリーンカード(納税者番号制度)は実現しませんでしたが、社会保険庁が進めた基礎年金番号、自治省の住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)などで総背番号制の下地が作られていった。そうして、ついに内閣府が中心となって進められてきた、マイナンバー制度が開始するのです」(ジャーナリスト・斎藤貴男氏)