

総力ルポ 東日本大水害「命だけは助かった」被災者たちの1ヵ月
300名超が避難所生活。
「築き上げたものをすべて失くした」

ガレキが散乱したままの三坂町を歩く、中山由美さんと麗生くん。晴れた日はマスクが必要なほど土ぼこりが舞う
「家はなんとか残りましたが、倉庫も車庫も、そこに停めていた車も全部流されました。いまは(茨城県)土浦の実家に息子と避難しています。義父と夫は、仕事もあるので自宅近くの避難所で暮らしており、家族はバラバラです。息子の小学校は9月24日から再開されたので、毎日車で1時間かけて送り迎えしています。災害が起きた直後は、1ヵ月もたてば仮の家ででも、みんな一緒に生活できると思っていました。でも、何も状況は変わっていないんです」