

M7.3熊本地震は「次の恐怖の始まりなのか」
東日本大震災から5年
4月14日の地震は前触れにすぎなかった
M7.3の本震が襲い、連日大きな余震が続く
壊滅的な打撃を受けた被災地を総力取材した
昨日まであった道の先がすべて崩れて谷底に消えた

死者、建物の損壊ともに県内最大の被害が出た益城町。道路は寸断され、場所によっては数メートルの陥没も
4月16日午前1時25分、熊本市内のホテルで寝ていた本誌記者は、突き上げられるような強い衝撃で目を覚ました。次の瞬間、「ゴリッ」という音とともに大きな揺れが襲ってきた。テーブルに置いていた缶コーヒーや棚の上の30インチほどのテレビなどが次々と落ちてきた。揺れがおさまり、非常階段でロビーまで下りると、天井から水が噴き出していた。建物の貯水タンクが破裂したようで、ロビーのとなりの食堂からは滝のような水音が響いていた。