

【短期集中連載】FRIDAYノンフィクション 高倉健が愛した女と男
第5回 山口組最高幹部の息子の墓参を続けた「高倉健の仁義」

「はじめはたまげました。見覚えのあるポルシェが家の前に止まったな、と思ったら、本人やないですか。高倉健さん(享年83)がわざわざ東京から訪ねて来て、息子のために線香をあげてくれました」
かつて私にこう話してくれたのが、元山口組最高幹部の大石誉夫(たかお)(83)である。岡山県に一大勢力を築いた大石組は、三代目山口組組長の田岡一雄時代に直参と呼ばれる直系二次団体になり、五代目組長の渡辺芳則体制で舎弟頭補佐に昇格、山口組の執行部入りした。大石は中国・四国ブロック長として組織を束ねてきた大物組長である。