

連載 斉藤和巳の「エース脳」マウンドから見たドラマの裏側 第12回 実は、けん制球なんていらない

始動からボールが捕手のミットに届くまでが1.2秒なら合格と言われる中、DeNA・久保のクイックは1秒を切る
足の速い走者を一塁に置いて、投手が何度もけん制球を投げる――「そんなに続ける必要があるのか」と疑問に思ったことはありませんか? けん制球は基本的には捕手からのサインで放ることが多く、無死一塁だと100%近くサインが出ます。走者の反応を見て相手の作戦を見極めたいという捕手の気持ちはわかりますが、僕はプレートを外したり、投げるふりをするだけで、極力、けん制をしませんでした。