

1本足で踏ん張った熊本城の復旧工事、始まる
費用は全体で600億円、完全復旧には20年かかるとも

補強された飯田丸五階櫓。約410年前に加藤清正が築城した。織田信長の安土城にも参画した、石垣職人・穴太衆(あのうしゅう)による強固な石組みだ
大打撃を受けた熊本城が、ようやく復旧の途についた。熊本大地震が発生してから、8月16日で4ヵ月。"1本足"の石垣だけで約35tの建物を支えていた、飯田丸五階櫓(やぐら)の緊急補強工事が完了した。新たに櫓を守るのは、長さ33m、高さ14m、幅6mの「鉄の腕」と呼ばれる緑色の鉄骨直方体。3本の支柱が櫓の下に差し込まれ、建物を支えている。今後、櫓を傷つけないように注意しながら、震災前のように石垣を積み直す予定だという。