

世界最大ダム崩壊危機 武漢・上海の水没で3億人以上が被災する
長江流域の豪雨で、すでに警戒水位を大幅に超えている

記録的な豪雨によって、長江流域をはじめ、中国の各地で洪水が発生している。写真は冠水した広西チワン族自治区の柳州市(7月12日)
中国・長江の水を堰(せ)き止める世界最大の水力発電施設「三峡ダム」が、豪雨により決壊の危機に瀕している。
現地メディアの報道によれば、警戒水位を大幅に上回っているという。中国の地元紙幹部は本誌にこう語る。
「現在の三峡ダムは、普通のダムが決壊したときと同じレベルの量を放水しています。それでも追いつかず、水位は危険な状態のまま。しかも、毎秒1万7800㎥ずつ水を溜め込んでいる。水には土砂が混じっているので、ダムにかなりの負荷がかかっていると予測されます。近辺では微震が続いていますが、これはダムの地盤に重圧がかかっているからでしょう。まさに悲鳴を上げているんです」