

スポーツは人間ドラマだ!第163回 外国人力士、初優勝!高見山「涙じゃない、目の汗だよ」
’72年7月16日
大相撲 名古屋場所

同じ高砂部屋の富士桜(左)と前の山に挟まれ優勝パレードに出発する高見山。最高位が関脇の高見山は20年間の現役生活で獲得金星12個、現在も歴代1位の幕内通算連続出場1231回など数々の記録を残した
「ニッポンに来て本当によかった。最高にハッピーね。最高の最高」
’72(昭和47)年7月16日、大相撲名古屋場所の千秋楽。天皇賜杯を抱き感涙に浸ったのは、ハワイ出身で米国籍の高見山(当時28)だった。大相撲史上初の外国出身力士による優勝である。日本語もわからないまま来日、入門した日から8年5ヵ月のことだった――。