

【Close up】高良健吾「役作りはしない。自分が自分を演じるだけ」
NHK朝ドラ『おひさま』でブレイク!
好青年から殺人鬼まで演じ切り"カメレオン"と評される
注目の24歳が明かした「役者へのこだわり」と「素顔」

「よろしくお願いします」の挨拶とともに、裸足で撮影に臨んだ。出身は熊本で、趣味は旅行。昨年はハワイで念願のスカイダイビングに挑戦し、「二回も飛んじゃいました(笑)」と興奮気味に話した
「"カメレオン"って呼ばれるのは、きっと嬉しいことなんだと思います。多くの役をいただけるのもありがたい。でも、結局、演じているのはどれも"僕"なので、周りの評価に戸惑うこともありますね」
手足の爪をすべて剥(は)がされるリンチに遭い、海に捨てられた男、戦中・戦後を生き抜いた家族思いの父親、音楽の夢を追うフリーター、身勝手な理屈で殺人を繰り返す若者、新人の騎手――。
これは、俳優・高良(こうら)健吾(24)が演じてきた役柄のほんの一部だ。'05年にドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)でデビューして以来、蜷川幸雄が監督を務めた問題作『蛇にピアス』や、作家・東野圭吾のベストセラーを映画化した『白夜行』など、映画を中心に20作以上の作品に出演。'12年には『軽蔑』(原作・中上健次)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。人を傷つけることを厭(いと)わない破壊的な役柄を得意とする一方で、'11年にはNHK朝の連続ドラマ『おひさま』で、女優の井上真央と夫婦役を好演。映画ファンのみならず全国にその顔を知られることになった、注目の若手俳優だ。