

智弁和歌山 高嶋仁は史上最強の監督になった
甲子園最多の68勝をあげて、70歳を超えてもまったく衰えない

練習前に選手を集め自身の高校時代の経験などを語ることも。左後方に立つのは、教え子で楽天などで活躍した中谷仁コーチ
「高嶋監督は智弁和歌山のピッチングマシーンを、最速160kmに設定させています。そんな超高速ボールと140km超のスライダーを、選手は長い日だと約2時間打ち続ける。他のチームがマネしても、2週間で音を上げてしまうそうです。しかし高嶋監督は打てるようになるまで、半年かかろうと1年かかろうとやらせる。だから選手が、試合で相手投手を見て『遅い』と感じることはあっても、『速い』と気後れすることはないんです」
智弁和歌山の高嶋仁監督(71)を何度か取材した、ノンフィクションライターの中村計氏が語る。