

富士山大噴火 火砕流が東京を襲う可能性
むしろ「噴火がない状態が続いているのが不思議」という「噴火のデパート」の危険性

富士山近くの林道では大規模な地割れや段差が確認されている
「富士山はいつ噴火してもおかしくない状態です。最後の噴火は1707年の宝永噴火で、それから300年間は噴火していない。しかし、平安時代には頻繁に噴火していた。ですから宝永噴火以降に噴火がない状態が続いているのは不思議です。恐ろしいのは、前の噴火が300年前の事なので、どんな現象が現れたら噴火するかというデータが何もない事です」(武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏)
5月から6月にかけて、大きな被害をもたらしたハワイ・キラウエア火山とグアテマラ・フエゴ山の大噴火。後者の死者・行方不明者は300名を超えた。日本でも3月に新燃岳(しんもえだけ)が噴火しており、世界的に火山活動が活発化している。島村氏は富士山噴火の危険性についてこう語る。
「問題はどこまで行ったら危ないかという境目がわからないことです。富士山で言うと、たとえば地下15〜20㎞のところで低周波地震が起きています。マグマの活動に何らかの関連はあるのですが、それがどこまで行ったら噴火が起こるのかという限界がわからない」