

安打製造機・角中勝也の極意「崖っぷちからヒットを打つ」
首位打者2回の“ヒットマン”。その極意は、あえて2ストライクに追い込まれることだった。

かくなか・かつや ’87年、石川県生まれ。日本航空第二高では甲子園出場経験なし。四国独立リーグの高知からロッテへ入団。昨年までのプロ通算11年で打率.293、39本塁打。右投げ左打ち。身長180cm、体重85kg
「2ストライクになってからのほうが、集中力が高まりますね。追い込まれたら相手の決め球を待ちます。投手はウィニングショットに、一番いいボールを投げてくるでしょう。どういう球が来るかわかっていれば、どんなに素晴らしい投手でも打てると思うんです」
これまで2度の首位打者に輝いた、ロッテの角中勝也(31)が話す。今季の交流戦では4割1分2厘で打率トップ。6月は3割9分5厘と打ちまくり、月間MVPを獲得している。その安打製造機の打撃の「極意」は、追い込まれた崖っぷちでのヒットにあるというのだ。
「常にボールに集中できるわけではありません。追い込まれれば後がないので、いやがうえにも集中力が高まる。そういう状態のほうが結果は残せるんです。ボクは2ストライクになったら、右足を上げない『ノーステップ打法』に切り替えています。上下の動きが少なくなり、ミートできる確率が上がるんですよ」