

「障がいは言い訳にすぎない」のポスターに乙武洋匡さんが思うこと

パラバドミントン・杉野明子選手が、過去のインタビューにおいて次のようにを語っていました。
「それまで健常の大会に出ているときは、障がいがあってもできるんだという気持ちもあれば、負けたら『障がいがあるから仕方ない』と言い訳している自分がありました。でもパラバドでは言い訳ができないんです。シンプルに勝ち負け。負けたら自分が弱いだけ」(原文ママ)
この言葉がポスター作成の際に抽出され、このように改変されます。
「障がいは言い訳にすぎない。負けたら、自分が弱いだけ」(原文ママ)
まあ、たしかに要約といえば要約なのですが、前後の文脈なく、このフレーズだけがポンと抜き取られ、杉野選手の写真とともに掲出されてしまうと、あたかも杉野選手が世間一般の障害者に「甘ったれるな」と喝を入れているような印象を与えてしまいます。これではご本人も不本意でしょう。撤去もやむなしと言えるかもしれません。