

「ガンダム」後の新作は「シベリア出兵」!安彦良和“最後の連載”
「ガンダム」と同様「未曽有の政治的体験に巻き込まれた人たち」を描く
新作『乾と巽』にも「善悪なんていう基準はない」

「乾と巽 ーザバイカル戦記ー」連載第1回が掲載された「アフタヌーン」(11月号)の表紙イラスト(右)と記念すべき1ページ目(左)
列強の権益争いに火がつき世界大戦がはじまって、すでに3年が過ぎていた。長期化する戦争は人類の予想を越えた惨禍となり、人々の命を奪い、国力を消耗させ、そして社会の変革をうながしていった。
AD1917(アンノドミニ ナインティーンセブンティーン)、西欧からはるか遠い帝政ロシアで革命が起こり、人類史上初となる社会主義国家が誕生した。革命政権は全交戦国との即時停戦を掲げ、ドイツとの休戦を実現せしめた。
資本主義列強は革命の波及に恐怖した。干渉戦争を起こし、アメリカ、そして日本もシベリアに派兵、参戦することになった……。