

「紀州のドン・ファン」怪死事件 本誌が掴んだ「真相」と「容疑者の正体」
「シャブやってるんや……」
殺される直前、愛人にかけた謎の電話
遺体写真が語る無念
新妻Sと家政婦Kの独白
遺産30億円の明細ほか
「オンナを抱くためにカネ持ちになった」と豪語する大富豪が逝った。新妻、家政婦、従業員、愛人……はたして真犯人は誰なのか。昵懇だったジャーナリストが、亡きドン・ファンの無念を晴らすため、警察もたどり着けない真実に迫る

棺に納められた野崎氏。「唇に紫色のよだれのようなものが付いていた」(遺体を見た従業員)
「絶対にやっていない」
笑顔で語る新妻と家政婦
ドン・ファン死す――。
この一報が流れたとき、メディアが真っ先に疑ったのは、自殺だった。野崎幸助氏(享年77)は毎週のように東京の聖路加国際病院に通っていたので、病気を苦に自ら命を絶った、と推測されたのだ。だが、私は自殺ではないと確信していた。
聖路加に通院していたのは、昨年秋に手術をした目の検査のために過ぎない。そもそも野崎氏は、5月6日に急死した愛犬・イブのお別れ会を、6月11日に和歌山の高級ホテルで開く予定だった。盛大な会にしようと、デヴィ夫人ら知り合いにアポイントの電話をかけまくっていた人が自殺をするとは考えられない。ドン・ファンは間違いなく、殺されたのだ。