

神田愛花【連載第25回】ファーストキスの後悔
第25回 わたしとピンクと、時々NY
″ファーストキス″は人生でたった一度しかなく、二度目以降は″通常のキス″になる。ファーストキスなんてただの通過点。若い頃はそう思っていた。
中高一貫の女子校に通っていた私。中学3年生になった時、衝撃的なことが起きた。誰かが、男女の交わりや、生々しい性の悩み事を紹介している女性向けの月刊誌を学校に持ってきたのだ。大人の世界への興味と不安でドキドキしながら大人数で本を囲み、震える手でページをめくった。「彼に″気持ちいい″と言わせたい!」という見出しが目に飛び込んできて、「おぉぉぉ〜!!」。それ以来、私たちの異性への興味はマシマシになり、必死になって毎月回し読みをした。