

「ウクライナ戦争最前線」で戦う日本人義勇兵の揺るぎない覚悟《従軍フォトルポルタージュ》
撮影・文:横田 徹(報道カメラマン)
侵攻から1年半
東部の激戦地バフムトの塹壕の中で死体と一緒に寝泊まりして
今年6月にウクライナ軍の反転攻勢が始まり、現在も東部と南部では両軍の激しい戦闘が続いている。7月に私は東部戦線で戦うウクライナ正規軍及び、3人の日本人義勇兵が在籍する領土防衛隊の取材をするべくドネツク州へと向かった。ウクライナ戦争が始まって以降、私にとって4度目の取材になる。
ウクライナ正規軍の第24旅団は激戦地バフムトの南、ドネツク州のトレツクに展開している。ロシア軍陣地から20㎞ほどの距離にある迫撃砲陣地へと軍の車両で向かう。前線でハンドルを握る兵士は、絶えず上空のドローンを警戒しながら100㎞/hを超えるスピードで車を走らせる。猛スピードで走ることが、砲弾や自爆ドローンの攻撃から身を守る唯一の方法なのだ。