

藤田和日郎・唯一無二の天才漫画家 が明かす「正義のヒーローの描き方」
デビュー35周年スペシャルインタビュー
『うしおととら』『からくりサーカス』に
少年たちは誰もが胸を熱くした
「『マッチ売りの少女』が僕の作品の核なんです」
「『マッチ売りの少女』が嫌いでね。かわいそうな子がかわいそうなまま終わるって、エンターテインメントとしてどうなんだと。だから僕は、『うしおととら』を描き始めて3年くらい経った折り返しの頃、『月光条例』という作品の中で童話を修正する話……マッチ売りの少女を助けるような話を描いた。そしたら空っぽになって、作品のストーリーが浮かばなくなった。あんな経験は初めてでしたよ。つまり、僕にとって『マッチ売りの少女』は創作の起爆剤。嫌いなものを違う形で描く、それが僕の”核”なのです」