

卵子と精子の時代 第6回 「卵子凍結」が引き寄せた夫との出会い
撮影・文/大西成明
液体窒素凍結保存タンクの蓋に手を添える女性。その中には自身の凍結された卵子が眠っている。遥さん(41歳・会社員、仮名)は、2年前に「三軒茶屋ARTレディースクリニック」で、子宮内膜ポリープの切除術を受けた。
「顕微鏡下で万華鏡のように神秘的な胚盤胞(受精5日目頃の受精卵)の輝きに感動したことが不妊治療を手掛ける原点」という坂口健一郎院長。長年、腹腔鏡手術を通して女性の性疾患を診ており、治癒後に赤ちゃんを授かりたいと願う多くの患者に出会ってきた。遥さんも「相手はいないけれど妊娠出産したい」と坂口院長に相談し、卵子凍結に踏み出すこととなった。