

角幡唯介 オレの探検メシ 北極の珍味「海豹(アザラシ)の腸」を生で食す
ノンフィクション界のトップランナーが「地球最北の村」から緊急寄稿
連載 第3回

段ボールの上に載った海豹の肝臓と腸の生肉。これをナイフで切り分け、そのまま口にする
前回の原稿で、北極では海豹や海象(セイウチ)といった地元産食材はあまり食べずスーパーで豚肉を買っていると書いたが、今回まずはそのことを訂正したい。というのも実はしょっちゅう海豹や海象の肉を食べているからである。
前回の原稿を書いたのち、シオラパルクの村で親しくしているヌカッピアングアという舌を噛みそうな名前の男から、ちょくちょく電話で食事のお呼びがかかるようになった。