

【写真家】星野道夫が遺した「極北の記憶」
〜アラスカ、シベリア〜
没後26年――いまも色褪せぬ悠久の作品たち
「空気のような写真家」星野道夫の神髄は「パーソナリティ」にあり
岩﨑 隆/日本写真家協会会員
彼の写真には、他の動物写真家にはない凄みがあります。『夕暮れの極北の河を渡るカリブー』に代表される、息をのむほど美しい写真の数々が見る人を虜にします。しかし、個人的には、動物の表情を感じられる写真が彼らしいと思っていて、好きですね。そこに星野道夫という写真家がいるということを感じさせない。まるで空気のように入り込んでいる。