

日本を盛り上げる次世代の主役たち 嘉屋翔太・ピアニスト
Next Generation Star 第23回
「起きてる間はずっと、頭のなかで音楽が鳴っています」
開成中学・高校から東京音大に進んだ異色の音楽家 初出場の国際コンクールで最高位を獲得
「音楽、あまり聴かないんですよ」
嘉屋翔太(22)は、そう言う。昨年11月、ドイツで行われた『第10回フランツ・リスト国際ピアノコンクール』で最高位を受賞した期待のピアニストだ。

かや・しょうた/2000年、東京生まれ。’18年、三善晃ピアノコンクール最優秀特別賞受賞など多数の国内コンクールで入賞。’22年9月、『Voice of Liszt』でCDデビュー。東京音楽大学ピアノ演奏家コース・エクセレンス4年在学中。ソロの他、オケとの共演も
「これまで、とてもたくさんの音楽を聴いてきました。僕のひとつの武器は、たぶん人より多くの音楽を聴いていることだと思います。今は、起きてる間はいつもずっと、頭のなかで音楽が鳴っているんです。移動中もこうして話している時も。なので、わざわざイヤホンをつけて聴く必要がないんです」
聴こえているのは、既存のクラシックだけでなく、今手がけている編曲・作曲中の音楽など、いろいろなのだという。
ピアノを始めたのは3歳半の時。母に連れられて幼児教室に行った。