

「虐殺の街」ブチャ 戦禍と復興の3ヵ月
総力取材 激動のウクライナ
フォトルポルタージュ
息子の近くでレイプされた女性、身元不明の遺体を埋葬する男たち……
キーウ奪還から約半年、住民は心と身体を深く傷つけられながらも、未来を探していた
「子供たちが遊ぶテントで取材をしていたら、近くで大きな爆発音が聞こえました。びっくりしていると、子供が無言で、地雷が描いてあるポスターを指差したんです。子供たちが地雷の爆発音に慣れてしまっている異様な状況でした」
今年2月末、ウクライナの首都キーウ近郊のブチャに侵攻したロシア軍は、1ヵ月にわたって街を占領した。フォトジャーナリストの小野寺翔太朗氏が現地に入ったのは、今年6月。それから3ヵ月間、戦禍の傷跡が生々しく残るブチャの街と人々をカメラで捉え続けた。