

暴力団とお笑い芸人 吉本興業の「闇営業問題」3つの疑問
ジャーナリスト 森功 緊急寄稿
5時間半の社長会見で実態に蓋をした暴力団と芸人の「蜜月関係」

’14年6月頃に開かれた詐欺グループ首謀者の誕生パーティ。仲介役の入江を含めた吉本芸人8名が参加した
闇営業を巡るこの1週間の動きには数々の疑問が湧く。まずは、吉本興業のパワハラ問題である。
「記者会見するいうんなら全員クビや」
吉本興業社長の岡本昭彦が闇営業に加わった宮迫たちの嘘を告げられたとき、そう口にしたという。それが、典型的なパワーハラスメントだ、と集中砲火を浴びたのは知っての通りである。
芸能プロダクションの社長が不祥事を引き起こしたタレントに解雇を言い渡す。厚労省は、パワハラを「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える行為」と定義している。だが、そもそも、今度のケースが、業務の適正範囲を超えるパワハラにあたるのだろうか。