FRIDAY

角幡唯介 砂の中から掘り出した亀の卵で炒飯を

ノンフィクション界のトップランナーが「地球最北の村」から緊急寄稿

連載 第5回

角幡唯介 砂の中から掘り出した亀の卵で炒飯を
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亀の卵と米で作った炒飯。黄身は鳥の卵に似ているが白身がドロッとしていて炒めても固まらない

 赤道直下の巨島ニューギニアの南東部にひろがるアスマット。無数の泥川が密林のなかで蛇行し、迷路のように入り組んでいる。当然のことながら密林のなかに道はなく、アスマット族は昔から巨木をくりぬいた丸木舟で川を移動してきた。

 そのアスマットの地を9月におとずれた。丸木舟を1艘購入して、魚を釣り、エビを獲り、砂浜でキャンプをしながら自由気儘(きまま)に旅をする。その土地に根差した伝統的な舟を漕ぎ、上流にむけて川を遡ることで身体で風土と自然を感じとる。そして最後は、はるか彼方にそびえる高峰トリコラ峰(4750メートル)を未知なる南面から登る、そんなつもりだった。

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