

「マラソン2時間切り」偉業実現! 日本人ランナーが見た舞台裏
村山紘太選手が明かす、エリウド・キプチョゲ選手の"凄み"

ペースメーカーに囲まれて走るキプチョゲ(白ウエア)。先導の車からレーザービームで2時間切りペースが表示された。生中継がYouTubeで配信され全世界で500万人が視聴した
「話をいただいたときは、もちろん光栄だと思いました。ただ、あまりにもスケールの大きな話だったので、最初は実感が湧かなくて。キプチョゲ選手が挑む人類初の2時間切りというプロジェクトで、僕はペースメーカーとして、4kmちょっとの距離を走ればいい。とはいえ、そのペースメーカーは、五輪メダリストとか、世界記録保持者といった一流ランナーばかりですから。
日本で中継配信を見守っていた妻も(双子の兄)謙太も、ふだんの僕のレースを観戦する以上に『とにかく、つまずいたりして失敗するのだけはやめてくれ!』とドキドキしていたそうです(笑)」
こう話すのは、世界的プロジェクト="マラソン2時間切り"レースに、日本から唯一参加した村山紘太選手(26)だ。現在、旭化成陸上部に所属する村山は、城西大学のエースとして箱根駅伝を走り、’15年には1万m日本記録を更新して前回リオ五輪の日本代表にも選ばれている。